[東京秋葉原]万世橋











関東大震火災  
大正12年9月1日正午2分前、東京・伊豆・千葉一帯を襲った関東大地震は、一瞬にしかも広範囲にわたる災禍をもたらし、関東一円を混乱におとし入れた。

国鉄電車発達史(運輸と運転)






焼失した万世橋駅ホーム 弓削進
水道橋-御茶ノ水間の線路崩壊 小粥敏広
避難所となった横浜駅構内 弓削進
立ち往生電車と線路を歩く避難民 弓削進
○京浜線上り線
東京-桜木町間5両編成6本(824~834列車)、
824は東京駅、826~830は大井町-東神奈川間にあっていずれも無事。
832は桜木町出発直後に脱線傾斜したまま類焼、834も同駅駐車中で類焼。
○山手線上り(内廻り)線
「の」の字運転で東京から中央線に乗入れると内廻りが下りに変るので、これを内廻りと仮称する。
中野ー上野間3-4両編成11本(318~338列車)
全部上野発中野行で、うち5本が4両編成だった。
318~322は中野-市ヶ谷間にあって無事、
324は神田駅で類焼、
326は新橋-浜松町問で類焼、
328~336は品川-日暮里間にあって無事、
338列車(319の折返し)は上野駅で焼失した。
○山手線下り(外廻り)線
上野-中野間3-4両編成11木(321~341列車)全郎中野発東京経由上野行で、うち4両編成が8本だった。
321~331は鶯谷‐田町間にあって無事、
333は有楽町-新橋問で3両焼失、
分離の上人力搬送した先頭の1両も新橋駅で類焼、
335は水道橋駅で焼失、
337・339は四ツ谷‐東中野間にあって無事、
341(316の折返し)は中野駅にあって難を免れた。
○山手(赤羽)上下線
池袋-赤羽間小運転3両編成2本(40、41)、十条‐赤羽間で停止したが健在。
○中央線上り線
「の」の字運転をせず東京-国分寺間折返し専用の純粋な中央線電車。
上り運行中は東京‐国分寺間3両損焼5本(80-83、94列車)だった。
これらは中野-東京間を「の」の字用運行と交互に走っていた。
80は万世橋、
82以下は市ヶ谷-吉祥寺間にあったが、全編成とも被害はなかった。
94(69の折返し列車)も国分寺に停車中で無事だった。
○中央線下り線
国分寺-東京間3両編成6本(77~85列車)、
77~81は阿佐ヶ谷-四ツ谷間にあって無事。
83は飯田町駅で類焼、
85(78の折返し)は東京駅にあったが無事だった。
災害勃発時の運行電車数の合計は48本182両で、
被災車は8本31両におよんだわけである。

国鉄電車発達史(運輸と運転)