[東京上野] TOHOシネマズ上野〜『シビル・ウォー』レビュー(24.10)
TOHOシネマズ上野
🕐24.10.27
『シビル・ウォー』
TOHOシネマズ上野,一般2000円。日曜日22:00〜のレイトショーの割に入りは良かった。
人民軍(西部)vs政府軍(東部)のアメリカ内戦下の女性報道カメラマンが,アメリカ東部を北上してワシントンDCのホワイトハウスに向かう道程を描くロードムービーのスタイル。2020年大統領選挙時下のJUNTA(民兵)台頭時のアメリカを思い出した。
個人的評価は…ド級の映画です。2000年当時からアメリカ内政の記事は拾い集めているが(身にはなっていないが),集めたテキスト情報が,映像で肉付けされていく感じ。当時からオルタナ系記事しか読んでおらず,昔を振り返っても,記憶そのものが,奇妙な妄想の塊になっているだけで,だから具体的なオピニオンに繋がっていくとか,そういう感じではない。足場のない宙に,何か妄想じみた記憶が漂っている感じだ。具体的な形になっていない。そういう自分にとって,こういう映像体験は欠けていたピースのひとつかもしれない。マスコミの偏向報道は,確かな確証を持って感じられるようになったけれど,一方でネットのキツツキさんについていったところで,そっちはそっちで,無闇に怒りの感情が煽られるだけで,その時その時は盛り上がるんだが,後に残るものがない。そういう経緯から,もっと建設的な記事の集め方を未だに模索しているという体たらく。土台がないから積み上がっていかない。そういう部分で,土台になる何かを探している。
2008年頃の,ブッシュ・オバマ時代の絶望感。グローバリズム完成目前の世界。累々と積まれた棺桶が米国各地の刑務所に用意され,米国民側が将棋でいえば,詰みの一手前まで追い詰められていたあの時代から,どうしてアメリカ国民がこれだけの力を取り戻したのか…オセロでいえば一面黒にされて,数枚の白の盤面から,何故ひっくり返ったのか…振り返れば,ブッシュオバマのあの絶望の時代に,政府に管轄されず,能動的に動く軍が動き,民兵(JUNTA)が生まれ,表に報じられない所で,何かに向かっていった。刑務所の守衛が,銃口を囚人から政治家に向けた…2020年当時の記事の大まかな記憶。その記憶は,今振り返っても,奇妙な空想の塊にしか思えない。あのオバマ収監の写真も,ヒラリーの囚人服の写真も,確かに見たは見たんだが,どこか妄想じみた記憶に変わっている。どこか半信半疑だ。ただ世界は確かに変わった。そうでなければ,エプスタイン事件やパフディディ事件が,公のメディアで報じられる今の状況を説明できない。その探していたピースのひとつを拾った感じだ。映画終わって00:04で外は雨。観客は皆急いで駅に向かった。若いカップルが「何か難しかったね…」「派閥の戦争?」。確かに大雑把に言えばそんな感じかもしれんな(笑) それでも,ラストの,民兵がホワイトハウスの大統領執務室に乗り込んでくシーンはインパクトに残るんじゃないかな。とにかくド級の映画だった。今日は奇しくも衆議院選挙。国民が社会を変えていくスピリッツこそ,今の日本がアメリカに学ぶべきものだ。
あと追伸。極限状況下で使えるものはアナログ機器。ヒロインのニコンの銀塩カメラと,ダッジとトヨタのガソリン車(笑)
yggyhh pc







