<<廃墟の魔力>>
書庫廃墟廃徊
カテゴリその他芸術、アート
2005/12/7(水) 午後 4:03
いまだ「廃墟ブーム」は存在しているのだろうか…。
以前、某大手CDショップの書籍コーナーに廃墟関連本のコーナーが設けられておったので、えっ何故に?!と驚いた。
ブーム=情報が集まる。で嬉しいのだが、肝だめしとかで故意に荒らされている現状は非情に許しがたい。
廃墟は荒れてればいいってモンじゃない。自然に朽ちていったからこそ魅力があるのだから。
わたしの建築探訪。
日本の西洋館から始まり教会や学校、昭和初期までの建物ならなんでも目を向けてきた。
そして建築の最期ともいえる、廃墟に魅せられ。。
あの朽ちてく美しさがなんとも言えない。
廃墟を前にすると、まるでずーっと胸の奥で思いをはせていた人に会ったような感覚に陥る。
そう、胸がトキめいたりせつなくなったり。。
しかし悲しいことに廃墟は、日々その姿を消してゆく。
いや、消されてゆく。
私にとって忘れられない建物のひとつ、
かわいそうに幽霊アパートなどと呼ばれていた九段下の旧憲兵司令部下士官アパート(竹平寮)。
あれが取壊されたのはもう何年前のことだろうか。
九段下には靖国神社や昭和館、ちょっと歩けば神保町で看板建築をたくさん拝めるのでよく行っていた。
そんなある日。
ヘンな胸騒ぎがしたので、まっさきに竹平寮(旧憲兵司令部下士官アパート)へ向かうと…
緑のシートに覆われ、重機の音が鳴り響いていた。
皮肉なことに、それでもその佇まいは悲しいほど美しかった。
私は詰め寄るように現場警備のおじさんに「どうして取り壊しちゃうんですか!?」と愚問を。
言ったところで無駄な抵抗みたいなもんだが言いたかった。
「国税局め。最後ぐらい中に入れさせろ!!(怒)」
と、恨めしく思うが虚しくさようなら。と別れを告げ。。。
後ろ髪ひかれながら振り返るとあの丸窓から手を振っている人が見えた気がした。
○o。..:ニッポン建築紀行:..。o○
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