[岐阜中津川] 東海アマ: 蛭川模様~限界集落で生きる
ああ、水が出ない……
未分類2021/01/0915:16 - -
今朝の寒波は凄かった。手元の寒暖計ではマイナス10度、スマホ気温もマイナス8度。 何年も破裂が起きなかった手作り井戸水配管で、久しぶりに大量のつららが下がってるから、たぶん亀裂が入ってる。17年も住んでいるから、もちろん配管の蛇口、4カ所でポタポタ・チョロチョロ出しで備えていたのだが、水を出しながら凍結したようだ。それより、井戸水が湧き上がらなくなって、風呂に43度の湯を入れていたら、途中で止まってしまった。井戸水は、いったん枯渇させると、数日間は汚い水しか出てこないので、本当に苦労する。地表深くまで凍結が進み、地下水の移動が少なくなっているかもしれない。井戸使用開始後、配管破裂以外で枯渇したのは初めてのケースだ。
これから、どのような恒久修理対策をするか頭が痛い。一番いいのは、ポリエチレン管に全部変えてしまうことだが、非常に高額になるので簡単に手を出せない。ポリエチレン水道管の可塑率は10%あるので、水の凍結膨張率と同じで理屈上、凍結膨張破損しないことになっている。耐久性も、塩ビ管なみにある。だが、バルブやエルボ、チーズなどの部品がえらく高価なのだ。全部作り直すと、一財産(数十万円)かかってしまう。
私が蛭川村に移住した当初は、真冬はマイナス10度以下になるのが珍しくなくて、厳冬の晴れた朝なら、おおむねマイナス7度になるのが相場だった。これは北海道の函館付近と同じ程度の寒さだ。いわゆる内陸型の放射冷却によるもので、北海道と違って日中は、気温が上昇する。しかし、今日は、13時過ぎても、ひどく寒い。たぶん終日氷点下の冬日になるのだろう。
2008年、リーマンショックの年あたりから、昔ながらの深刻な冷え込みが少なくなった。ちょうど、この頃から、野生動物の人間社会への侵入が加速し、夜中に家の前で猪が普通に出歩くようになったこと、裏山にクマが出没すること、早朝にカモシカや鹿が騒ぐことが普通になった。このあたりから、猪が激増し普通の水田まで襲うようになった。だから、それまで獣害対策など無用だった、この村で、電柵やワイヤーメッシュ柵などの対策をしなければ、事実上農業が不可能になってしまったのだ。なぜ増えたかというと、猪の子供は、マイナス10度以下だと凍死してしまうので繁殖できない。だが温暖化が進み、マイナス6度くらいまでしか下がらなくなったので、幼獣が容易に越冬するようになり、急激に増えたというわけだ。またマイナス10度以下まで下がるのが普通になれば、猪も減ってゆくはずだ。熊が増えたのは別の理由で、ベテラン猟師が老齢化で減ったこと。やはり老齢化で果樹園などが放置され、管理されなくなった果実を食べることで増えた。それに、里山が手入れされないため荒廃して、奥山との境界が曖昧になったこともある。
急に気温が下がり始めた事情は、いくつか考えられる。私は、地球温暖化、異常気象の最大の理由は、炭酸ガス温室効果ではなく、原子力発電所温廃水であると指摘してきた。気候変動の最大の原因は、原発温廃水である 2020年11月13日 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1309.html
ところが、フクイチ事故の影響で、再稼働や定期点検が厳しくなり、54基ある原子炉のうち、2019年末に稼働しているのは、わずか9基であり、それも定検があるため、実質3基程度だ。だから、原発温廃水は、非常に少なくなっていて、海水表面温度が上昇せず、これも急激な寒冷化の一因になっているかもしれない。昨年の台風が、超大型化できなかったのも、温廃水が減った影響があるかもしれない。一番大きな理由は、多くの気象学者が提唱しているとおり、地球がミニ氷期に向かっている可能性があることだ。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B0%B7%E6%9C%9F
原因は、太陽活動の衰退と火山活動の活性化で説明されている。これは、地球活動を観察してきた者には分かりやすく納得のいく理屈である。確かに、一昨年から太陽の黒点活動は著しく減少し、経済活動に影響を与えるほどの巨大太陽風も少なくなっている。それに、地球全体で火山活動が活性化しているのも、日常的に報道されている。ごく最近では、日本の巨大地震の前兆と噂されるキラウエア火山の噴火も起きた。 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/12/post-95235.php
https://www.excite.co.jp/news/article/Tocana_201806_post_17060/
現在の太陽活動は、マウンダー極小期に類似していて、小氷期説には大きな説得力がある。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E6%A5%B5%E5%B0%8F%E6%9C%9F
だが、今月(2021年1月)行われるダボス会議では、「炭酸ガスの増加によって地球温暖化が起きる」という子供だましの虚構が宣伝され、「このため炭酸ガスを出さない原発が必要」と、アルゴアやゲイツ、竹中平蔵らが主張し、コンピュータと原発による超管理社会に「グレートリセットする」と喚いている。地球が寒冷化しているとすれば、火力発電や石油原動機を抑制する必要はないのだが、ゲイツ、ゴアらは、何としても温暖化は避けられないと脅迫し、赤道の島々が水没すると煽っている。ちなみに、ゲイツ、ゴアともに、原子力利用に巨大な利権を保有している当事者だ。だから欧米に追従して日本まで、2030年までにガソリン自動車を全廃すると言い出していて、電気が切れたら充電に3時間もかかるEV車に切り替える路線が進行している。
もし小氷期説が正しければ、どんなに炭酸ガスを抑制しても、決して気温は上がらない。だが、原発温廃水を海洋に大量投棄することで気温が上がり、結果として炭酸ガスも増えてくるので、ゲイツらは自己正当化のためにも、必死になって原発を増やし、再稼働させようとするだろう。だが、今年の冬は苛酷だ。地球温暖化説をあざ笑うように、地球規模で歴史的な寒冷化が起き始めている。 https://earthreview.net/2021-began-with-the-extreme-cold-wave/
1月6日、スペインでマイナス34.1度が記録された。これはスペイン気象観測史上最低記録である。リンク先にあるように、1月9日現在、欧州は氷雪に閉ざされている。カナダではマイナス62度、北京では、7日にマイナス19.6度が記録された。どうやら、日本でも、今起きている寒波がピークではなさそうだ。我が家では、昨夜、と数日前、夜中に顔が痛くなる冷凍庫級寒さで、寝られなくなってしまった。出費をけちっても仕方ないので、エアコンをつけたが、初めて経験するような真っ白な吐息が出た。もしかしたら、今月、次の寒波ではマイナス15度程度まで冷えるかもと予想している。
こうなると、ポタポタ・チョロチョロ出しでは、そのまま凍結してしまい、真夜中に爆発するような音で破裂することになる。だが水を出しすぎると、今朝のように、井戸の水が涸れてしまう事態になり、頭を抱えている。テープヒーターは、恐ろしいほど高額の電気代がやってくるし……。私は、若い頃、日本アルプスの厳冬期縦走で、マイナス20度、暖房器具なしのツエルトで寝た経験が何回かあるが、一晩中寝られたものでなく、せいぜい短時間ウトウトする程度だった。今年は、もしかしたら、同じような体験をするのかもしれない。
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蛭川模様
未分類2021/01/1214:10 - -
朝から激しい雪になり、すでに10センチ以上積もったが、今夜まで降り続くらしい。明日は凍結するので、あちこちで事故が起きる。下り坂では、スタッドレスタイヤでも止まれないほど恐ろしい道路に変わる。雪かきをしなければならないが、近所の悪態ジジイAが、真夜中に、私の車のタイヤにネジを刺して、何度もパンクさせるようなクズなので、顔を合わせるのも不愉快でやりたくない。まあ、四駆だから、なんとか動きかせるが。激怒して、よほど報復しようかと思ったが、こんなクズのために犯罪者になるのも馬鹿馬鹿しいから放置したままだが、そのうち、またやりそうだ。
過疎の別荘地では、都会では生活できなくなった異常な「はみだし者」が少なくない。我が家の近隣には、浮気して妻に追い出された老人が三名もいる。まあ、私も似たようなものだが……。私の場合は、腎不全とノイローゼだった。
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数日前に、近所で行方不明者が出た。防災メールで知らせてくる。
【市内蛭川在住の田口恵子さん(57歳)が、1月9日午前6時頃から徒歩で行方不明になっています。
身長155センチくらい、中肉、短髪白髪まじり、ベージュ色ジャンパー、黒色ズボンを着用しています。お心当たりのある方は、中津川警察署までご連絡ください。
中津川警察署 0573-66-0110(中津川市防災安全課 10時42分配信)】
もう不明から三日目、9日の朝はマイナス10度以下まで下がった。もう生存は絶望的だ。唯一の希望は、知人・友人宅にいてくれることだけだ。57才は、不明者としては、あまりにも若すぎる。若年性認知症かもしれないが、常識的には、まだ立派に判断力と防御力のある成人女性だ。老人と言うべき年齢でもない。毎月数回、不明者メールが入るが、発見されなかったことは、ほぼない。不明者は、全員が認知症気味の老人で、出かけたが帰り道を忘れて帰れなくなったケースばかりだ。私の実父も、友人の実父も、認知症で同じように道を忘れて帰れないことがあった。こんなときは、家族親戚総出で近所を探し回るのだが、一人でポツンと公園のベンチに座っていたりするのだ。だから、こんな不明メールが来ると、自分の親のことを思い出して、とても心配になって、可能なら捜索を手伝いたいのだが、情報が少なすぎて、手が付けられない。蛭川は広大なのだ。警察は、受信者が最低限、捜索に加われる程度の情報を出すべきだ。せめて大字だけでもいい。しかし、こうした老人は、ほぼ人のいる場所に向かい、交通のある道路付近で座っていることが多いので、発見されやすい。まだ本能的防御能力が残っているのだろう。道を失って、人のいない山林などに入り込んでしまう不明者は少ない。今回のケースは、もしかしたら、まだ若い人なので「恥ずかしい意識」が残っていて、人の目を避けて、どこか山林の小屋などにいて、そのまま凍死しているかもしれない。願わくば、友人の家でふて寝していてもらいたいものだ。我が家の近所で、この極寒で不明者が出たら、実に居心地が悪のだ。大字が分かれば、ドローンを入手して捜索してみたい。このご時世では、警察や消防団もドローン捜索は必須だろう。
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今年はカメムシが異常に少ない。去年はめちゃめちゃ多かった。11月頃になると、家の、あらゆる隙間(ほんの2ミリでいい)から室内に入ってきて、夜になって明かりをつけたり、暖かくするとブーンという大きな音を立てて飛び回るのだ。対策は二つあって、一つは掃除機で吸い取ること。もう一つは、ガムテープ(クラフトテープ)にくっつけてゴミ箱に捨てることだ。掃除機の場合は、強烈に臭うことがあるので、テープが正解かもしれない。一日10匹、1シーズンで数千匹のカメムシを始末することなど珍しくもない。一番困るのは靴箱の靴の中に入り込むことだ。それもベロの下に潜り込む。気づかないで履いていると、潰れて猛烈な悪臭が足から取れなくなることがある。よく電動ドリルに入り込んでいて、動かすと凄まじい臭いを出す。この臭いは本当に取るのが難しい。強烈なアルカリ洗剤やアルコールで拭き取っても、臭いが消えるのに時間がかかる。靴の中で潰したら凄まじいことになる。そのカメムシが、今年秋以降、信じられないほど少なくなった。実は、カメムシが激増したのは2007年頃で、それまでは、ほとんどいなかった。だから13年ぶりに、突然、激減したわけだ。その理由が分からない。夜になってもカメムシが暴れ出すことが、ほとんどないので助かってはいるが、なぜ突然いなくなったのか、理由が分からないと薄気味悪い。理由をいろいろ考えてみたのだが、可能性としては、夏の猛暑と冬の厳寒である。当地では40度を超えるような猛暑日があった。これがカメムシの生存限界を超えていたのかもしれないと思ったが、エビデンスが見つからない。冬の厳寒も、その前に激減しているので、おそらく関係ない。ただ、カメムシは厳寒の度が過ぎると、寒さを避けて隠れていても凍死してしまうのだ。もう一つ、昨年は、ムカデが頻繁に室内に侵入したので、オルトラン粒剤を床下や周辺に散布した。ムカデが増えた理由は、洗い場の配水管が外れていて、汚水が床下に流れ出ていたことによるものだが、家の前の畑には散布していないので、これも無関係だろう。このカメムシの激減現象の謎は容易には解けそうもないが、とても興味深い。なお、カマキリの卵と積雪の関係にも関心を持って確認したが、相関性は確認できなかった。
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我が家のトイレは完全自作で、私の学問的興味から、浄化槽を二カ所、製作し、微生物分解実験を17年間続けている。このトイレは一度も汲み取りをしたことがない。すべてEM菌培養液で浄化して、浄化水は畑に流している。以前は、側溝に流していたが、下流で、途絶えていた蛍が復活した。EMの浄化力は凄いものだと何度も実感している。
浄化槽は、いくつかの槽に分かれているが、実際には、飲用水準を目指さない限り、二つあれば十分だ。一次屎尿槽と二次攪拌槽だ。一次槽に貯まった屎尿は、絶え間のない曝気ブロアーによって酸素を補給されるとともに、気泡の圧力で細かく分解される。そうして水洗便所なのでオーバーフローした汚水が二次槽に入る。二次槽では、1時間に10分だけブロアー曝気させ、50分は静置している。これは、嫌気性バクテリアを働かせるためだ。曝気とともに、汚泥ポンプを使って、一次槽に汚水を激しく戻している。汚泥ポンプの水流が、屎尿とトイレットペーパーの混在した汚水を、さらに細かく分解する。このとき、分解が不十分だと、トイレットペーパーが汚泥となって浮いてくるので、ポンプのストレーナーを掃除したり、培養液を追加したりして対応する。培養液の量は、初期量で100㍑あれば多すぎるほど、数ヶ月後から毎月数回、培養液を5リットルずつ追加してゆく。私はEM培養液を毎月20リットル作るようにしている。今は、モルトはサン興業のEMスーパー1号を40度の湯20リットルに対して0.5リットル投入、糖蜜が1.5㍑程度だ。これを暖かいところに置いて毎日攪拌、10~20日で完成し、数ヶ月は使える。もちろんだが、悪臭は皆無。オーバフローして出てくる浄化液は、飲用にするには、もう数段の浄化装置が必要だが、手を洗っても汚くないレベルまでには浄化されている。これを畑に直接流している。同時に台所排水も流しているので、こちらは塩害や油害などが出てしまい、少し作物にはマイナスになっている。時間をかければ、おそらく完全分解するはずだ。私は、このシステムが、観光バスやキャンピングカートイレとして利用可能だと思っていて、実験を続けている。ただし、車載浄化槽では、屎尿やトイレットペーパーを小容積で分解するために、特別のジェット放射が必要だと思っている。とにかく、短時間で分解させるために、屎尿を極限にまで細かく分解し、EM培養液を作用させ、強烈に曝気する。排水槽で、嫌気分解させて、すこしずつ車の下で流すようにすればいい。昔、国鉄がやっていたような生々しい垂れ流しではない。もう少し分解させれば飲用可能なほどの清浄な浄化水だから、路上に静かに垂れ流しても問題は起きない。エアコンの放水とほとんど変わらない。EM分解トイレが普及しない事情として、これを「ニセ科学」と決めつけている片瀬久美子らのグループがいて、盛んに悪意のある宣伝を続けている。論文を見たが、彼女らのグループで、エビデンスになるような厳密な実験を行った形跡はない。
私のように、直接屎尿を分解させたことも皆無だ。こんな軽薄な連中を信用してはならないが、結構、ニセ科学論が出回っていて、企業の研究者も敬遠気味のようだ。ちょうど、私に対する誹謗中傷が功を奏して、私を信用する人が少ないのと同じだが、いずれ真実が明らかになる日が来るだろう。私は、名誉も金儲けも興味がないので、無理に評価されたいとも思わない。
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腐食と凍結
2019年10月31日 (木) 18:45
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自分で家を建てて、田舎に住むのは憧れのライフスタイルの一つだ。ましてや、先日、川崎市、武蔵小杉の47階建て超高級マンションが浸水して、水もトイレも使えない状態が長く続いているニュースを見ると、誰でも、現代文明の想像もしていなかった脆弱性に恐怖し、安全な高台の一軒家に住みたいと願うのが当然だ。
https://dot.asahi.com/wa/2019102100111.html?page=1
そんな手作りの田舎の一軒家暮らしで、問題になることを挙げてみたい。
私が、中津川市の過疎山村に移住したのは、2003年秋で、ちょうど今年で16年になる。来年は17年目だ。
最初は、7畳仕立ての安価な(最低ランキング=37万円だった。これは販売会社に欺された高値で、実際には30万円以下で流通している)スーパーハウスを、4トン車で搬入し、ユニッククレーンで、ブロックを並べただけでポンと置いて使用した。
これは断熱能力がひどく低くて、窓が一カ所しかないので、夏場は蒸し風呂だし、冬は外で寝てるのと、まるで変わらなかった。
私は、当時、腎臓機能が悪化していて、まともに仕事ができず、貯金も使い潰してしまっていたので、実父が心配して資金援助してくれた。今は存在しないが、「脇坂建築・プチハウス」という名で、加子母の業者が販売しているログキットだった。
完全な地元の杉間伐材で、価格は12畳で100万円程度、さすがに良質の国産材なので、未だに問題なく住んでいる。
建設組立は一人で行い、体調が悪かったので約一か月を要した。健康なら十日もあれば十分だと思う。完成後は、しばらく寝込んでしまった。これは、間伐杉材をログ羽目板に加工してあり、溝に重ねながら、長いコースレッドで止めてゆくものだ。木材は狂うので、一人だと、相当に手こずることが多い。(病人一人暮らしのゴミ屋敷なので、気分を悪くさせて申し訳ない。出っ張りは二つとも水洗トイレだ)
ログの厚さは4センチだが、杉の断熱性は頗る良好であり、スーパーハウスの鉄板家屋から移動すると、その有り難みが身にしみる。
何せ、厳冬期はマイナス10度以下にも冷えるから、布団から顔が出ていると痛くて寝られないほどなのだ。寝るときも羽毛服を着込んでいた。
建設後、15年以上も、目立った腐食も変形もなく住み続けられるのは、材料が良いのと、最大の理由は、高床式にしたことだと考えている。高床式にしたのは、地盤が平坦ながら、地面が湿地模様だったので、腐食を防ぐためだった。建築工事用の足場パイプを、トラスに組んで高さ2mの空中床面を作り、その上にログキットを組み立てた。湿気の多い地面から2m近い高さに床面があるので、湿気腐食は、ほぼパーフェクトに抑えされている。
当地は山の斜面なので心配ないが、水浸の心配のある凹地に家を建てる場合は、土盤を嵩上げするよりも、むしろ、通気性の良好な高床にするべきだと思う。2mあれば、ほとんどの洪水浸水にも耐えることができるだろう。鉄パイプ足場は、非常に安価であり強度も耐久性も高い。
12畳の家、1軒分の高床でも、費用はクランプ金具コミで20万円前後で済んでしまう。また、強度も組み方次第で自由自在だ。建築現場みたいで、みっともないと見栄を張りたい方には、化粧材で覆って、鉄パイプを隠すことも可能である。
ただし、問題がある。それは冬の寒気だ。北海道では、まず絶対に高床式は採用されない。それは、床下を吹き抜ける寒気が、家屋内をひどく冷やすからで、当地のように冬期マイナス10度以下になる地域では、必ず床面に厚さ5センチ以上の、スタイロフォームという断熱材を敷設しなければならない。そうしても寒いことは寒いが、薪ストーブのおかげで耐えられている。また、当地のようにガンマ線量の高い地域では、家の床面を高くするのは遮蔽のために重要である。
近所の蛭川一色という寒い場所に、10年ほど前、二軒の新築分譲家屋が建設された。おそらく地元の業者ではあるまいと思ったのは、それが吹き抜けの高床式だったからだ。地元の大工なら、湿地でない限り高床式は採用しない。たぶん名古屋あたりの寒さを知らない無責任な業者が設計したのだろうと思ったが、建設途中に中断してしまい、倒産したのだと思った。この家は転売されてネット上でも安く販売されていたのだが、数年前に二軒とも買い手がついた。しかし、どう見ても居住者は、ひどく寒い思いをしているはずだ。断熱材も、最低厚さ5センチ必要なのだが、入っているようには見えない。
こういう場合の対策は、吹き抜けの周囲を、冬場だけベニヤ板で覆ってしまうことである。風を遮断すれば、大幅に暖かくなる。家屋本体は、高床のおかげで腐食も少なく、安定しているが、風呂用に20万円で入手したプチハウス3畳は、さすがに水分浸食を受けて、腐食し、今は困った状態になっている。
東海アマ
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